2026年に北中米で開催されるサッカーワールドカップのアジア最終予選第2戦で、日本代表はバーレーンとのアウェー戦で5対0の圧勝を飾り、2連勝を達成しました。この結果、日本はグループで勝ち点を「6」に伸ばし、ワールドカップ出場権に向けて大きく前進しました。
中東の厳しい条件下での快勝
日本代表は過去に中東での試合に苦戦することが多かったため、今回のバーレーン戦は大きな試練でした。特にアウェーの地での試合は、気温や湿度などの過酷な条件が選手たちに重くのしかかります。しかし、日本は終始落ち着いた試合運びを見せ、攻守にわたってバランスの取れたプレーを展開しました。これにより、アジア最終予選では3大会ぶりとなる初戦からの連勝を達成し、チームとしての大きな自信を深める試合となりました。
アジア最終予選のシステムと重要な勝利
アジア最終予選は、各グループに6チームが所属し、総当たり形式で全10試合を戦います。上位2チームが北中米で共催されるワールドカップへの出場権を手にすることができるため、グループ内での勝ち点の積み上げが極めて重要です。日本は初戦でホームにて中国を4対0で破り、今回は勢いに乗ってアウェーでのバーレーン戦に挑みました。
この試合では、日本は初戦の中国戦とほぼ同じメンバーで臨みました。スターティングメンバーの変更はわずか1人であり、森保監督の信頼を得た選手たちは3バックの攻撃的な布陣を引き続き採用しました。
前半の接戦とPKによる先制点
試合開始からバーレーンは守備的な戦術を展開し、日本に簡単に得点を許さないよう厳しく球際での競り合いを行いました。日本はボールを支配しつつも、相手の激しい守備に苦しみ、なかなか得点に結びつけることができませんでした。しかし、前半37分、バーレーンの守備が犯したハンドにより、日本にペナルティーキックのチャンスが訪れました。これをFWの上田綺世選手が冷静に決め、1対0で先制しました。この先制点がチームに落ち着きをもたらし、試合の流れをつかむ重要なゴールとなりました。
後半の攻撃力爆発で試合を決定づける
後半に入ると、バーレーンの守備の集中力が徐々に落ち、日本が主導権を完全に握る展開となりました。後半開始直後、右サイドからの攻撃が功を奏し、途中出場の伊東純也選手がゴール前に絶妙なクロスを送ると、これを上田選手が再び決めて2対0とリードを広げました。
さらに、日本の攻撃は止まらず、守田英正選手が立て続けにゴールを奪い、瞬く間に4対0の大差となりました。この段階で勝利はほぼ確実となり、途中出場の小川航基選手が試合終了間際に追加点を挙げて、5対0と圧倒的なスコアで試合を終えました。
森保監督と選手たちの試合後コメント
試合後、森保一監督は「アウェーの厳しい環境での大勝は、選手たちの頑張りと粘り強さの成果だ」と振り返りました。また、「前半、相手は我々の攻撃にうまく対応していましたが、後半にかけて体力と集中力が落ち、我々がペースを握ることができた」とコメントし、選手たちの成長を評価しました。さらに、サポーターに対しては「この勝利を届けることができて嬉しい。これからも一緒に戦い続けてほしい」とエールを送りました。
2得点を挙げた守田英正選手は、「個人の力ではなく、チーム全体の助けがあってこその得点だった」と感謝の意を表し、「前半はテンポが悪く、簡単なミスもあったが、後半には修正してダイナミックな攻撃ができた」と試合を振り返りました。
同じく2得点を挙げた上田綺世選手も「前半は難しい時間帯が続いたが、チームとして狙っていたことを遂行できた。次の試合でもさらに良い結果を目指したい」と意気込みを語りました。
チームの団結力を強調した鎌田大地選手
フル出場した鎌田大地選手は、37度という高温の中での試合について「非常に厳しいコンディションだったが、チーム全体で耐え忍び、勝利を掴むことができた」と振り返りました。また、「この2連勝はチーム全体の力の結集だ。我々は非常に優れた選手が揃っており、それぞれが高いモチベーションを持って戦っている」と述べ、チームの結束力の強さを強調しました。
次戦に向けた展望と今後の課題
今回の勝利で、日本は勝ち点を「6」に伸ばし、グループステージ突破に向けて大きな一歩を踏み出しました。しかし、次の試合では強豪サウジアラビアとのアウェー戦が控えており、さらに厳しい戦いが予想されます。森保監督は「今後の試合でも集中力を切らさず、全力で挑んでいく」と意気込みを語っており、選手たちも次戦に向けた準備を進めています